
7月のふ化幼虫。餌のカワニナ稚貝をねらっています。
7月のふ化幼虫。餌のカワニナ稚貝をねらっています。
【結果報告】 第1回環境学習会は、親子さんの笑顔がいっぱいでした。
7月24日(日)に、2022年度第1回親子環境学習会 + ザリガニつり大会を開催しました。親子8組23名が参加。
まず、中井克樹さんから「外来種って、何だろう」というお話をききました。外来種だからといって一方的に悪者にしてしまうのではなく、自然と生態系に及ぼす影響がないくらいの数まで減らすことやその上で在来種との共存を考える必要があるとのお話はとてもわかりやすかった。ホタルやカワニナを守るために、アメリカザリガニを駆除しなければと分かりました。
学習の後、資料館に移動したそれぞれの組は、エサのするめをつけた釣り竿とバケツをもってほたる河川の思い思いのポイントに出動していきました。暑い日差しの中、約1時間ほどの間にザリガニを釣り上げました。たくさん釣れた組も少なかった組もありましたが、子どもたちは笑顔でがんばりました。
年々、ザリガニの色や大きさが違ってきているそうです。
釣れてよかったね。楽しかったね。釣りあげられたザリガニさんたちは、ホタルのえさになる飼育カワニナのえさになります。ちょっとわかりにくいとおもいますが、食物連鎖として有効利用されます。
参加のみなさん、暑い中のご参加をありがとうございました。
夏季中、好評のザリガニ釣りは来館者のどなたでも自由にしていただけます。釣り竿・網・バケツをお貸しします。是非、ほたる河川のザリガニの絶滅をめざしてご協力をお願いします。
・2022年 守山市内ゲンジボタル飛翔調査結果報告
毎年、市内の河川ではゲンジボタルの飛翔数を市民飛翔調査員が調査して報告をします。その調査結果をまとめ、
年度ごとに「ほたるマップ」を作成しています。
また、下の表は、飛翔調査結果から2020年から2022年における、市内のホタルの飛翔を観察できた主なる河川での
最高飛翔数を比較したものです。
2022年の市内河川の飛翔調査結果 (調査期間中の最高飛翔数)
飛翔調査場所 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
資料館のほたる河川 | 385 | 332 | 234 |
吉見川 (立入小学校横) | 915 | 505 | 156 |
吉見川 (吉見小学校横) | 103 | 123 | 84 |
目田川モデル河川 | 28 | 46 | 26 |
三津川河川公園 | 72 | 63 | 106 |
今宿土橋 下流側 | 90 | 100 | 122 |
大勢の市民による飛翔調査の協力により,2022年度の飛翔調査結果がでました。
この表にある主な飛翔地点の飛翔数は比較してみると、2020年から大きな変化はなく、いわば安定した飛翔数といえます。
このうち立入が丘小学校横と守山市ほたるの森資料館ほたる河川での飛翔数は、例年になく多く、
守山パーク&ウォークの期間中には多くの方々に楽しんでいただけました。
また、今年のほたるの森資料館飼育室での飛翔初見は5月7日となり過去最速となっていました。(文責:F)
・2022年 ほたる河川のゲンジボタル飛翔結果 詳細報告
飛翔初見日は、5月7日。ほたる河川の総最大飛翔数は、395頭。5月31日から6月4日までがホタル飛翔のピークでした。
ゾーン別飛翔数を比較すると多い順に、Bゾーン、Cゾーン、Aゾーンの順番になっています。
表中には、各ゾーンへの放流数に対する羽化率を示してあります。
結果として、Cゾーンのホタル幼虫が最も羽化していることが分かります。
5月22日~29日まで、守山パーク&ウオークが3年ぶりに開催されました。開催期間中にほたるの森への来場者延べ数は、およそ1万人ほど。特に、人出の多くなる土日には、一気に2千人が集まったため、駐車場もいっぱいとなり、受付から森の入り口まで長蛇の列ができて森に入るまでの待ち時間がこれまでになく長くなっていたようです。それでも、美しい蛍の光に魅了されたと多くの感想が寄せられました。コロナ禍での開催となり心配が重なりましたが、多くの人に喜んでいただき盛会のうちに無事終了しました。
5月5日に、展示室のビオトープ水槽で羽化第1号のメスが誕生しました。しかし、なかなかオスが誕生しないため、JNC守山工場のほたる研究室からオスを提供いただきました。小さなビオトープ水槽の中で、このメスとオスがカップリングに成功し、5月10日には、水槽内の苔の上に産卵しました。
この卵から生まれたふ化幼虫はあまりに小さくて目に見えませんが、水槽の水の中に上手に落ちてくれようです。カワニナをどんどん食べて順調に成長をしているはずです。幼虫の姿を目視できるまで、あと数か月。
因みに、ほたるの森での初飛翔観察日は、5月7日でした。
2022年資料館の羽化第1号のメス カップリングに成功!
守山市ほたるの森資料館の紹介
守山市ほたるの森資料館は、ゲンジボタルの保護と水環境保全の啓発を目的に、ゲンジボタルの人工飼育を行い、展示室では、ビオトープ水槽とホタルの標本や展示パネル、ホタルに関わる資料・文献などから、ホタルについていろいろと学習することができます。
2020年には、資料館設立30周年を迎え、より面白くわかりやすいホタル情報の提供とともに、たくさんの方々にホタルの美しさを知り関心を深めていただけるように展示室やホームページのリニューアルを行ってきました。
また、資料館の横には、人工のほたる河川が流れ、30年前に旧野洲川から移植された木々が今では大木となって茂り、この周辺は「ほたるの森」と呼ばれています。ほたる河川が流れるこの森は、ほたるの飛翔する時期には全体が幻想的な雰囲気につつまれていきます。森の中に敷設されている木道を散策すると、四季折々の自然を楽しみながら、多くの生き物に出会うことができます。